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「農業、競争力高まらず」 元交渉調整官の山下一仁氏
外交文書公開
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日本はコメの輸入を認めない立場を取っていた。国会でも「一粒たりとも輸入しない」との決議を何度もまとめていた。政治的には諸外国が求める「例外なき関税化」を受け入れる状況にはなかった。
ガットの交渉では特別な要求をするのであれば、代償を差し出すというのがルールだった。そこで、コメの関税化の例外を得る代わりに、ミニマムアクセス(最低輸入量)を国内消費量の3〜5%から4〜8%に加重するという調整案が提示...