ローカル鉄道とは 車普及で乗客減続く
きょうのことば
▼ローカル鉄道 都市部と比べて輸送人員が少ない地方の鉄道路線を指す。国土交通省は「地域鉄道」について一般に新幹線や都市鉄道以外の路線と定義している。運営主体はJR各社や一部の大手民鉄のほか、中小民鉄や第三セクターなどの「地域鉄道事業者」となる。地域鉄道事業者は2022年4月時点で95社ある。

1980年代の旧国鉄改革では輸送密度(1キロメートルあたりの1日平均利用者数)4000人未満を「廃線基準」とし、バス路線への転換などを進めてきた。その後も地方では自動車の普及などによる移動手段の変化で鉄道利用者の減少が続き、JR各社の輸送密度4000人未満の路線割合は20年度に57%となっている。
国は20年に「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」を改正し、自治体が運輸事業者などと連携して「地域公共交通計画」を作成することを努力義務とした。ただ、これらの計画はバス路線の整備などが中心で、広域自治体にまたがる鉄道については十分な協議がなされていないとの指摘がある。

赤字路線が増加、JRの一部路線では廃線の可能性も検討されるローカル線。地域の足である鉄道の維持のための取り組みや地方の鉄道が抱える課題などについてのニュースや解説をまとめました。
■ローカル鉄道とは
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