脱・金融緩和、英国の憂鬱 国債の売却損が財政負担に
英国で中央銀行の量的引き締め(QT)が、政府の財政支出増を招いている。金利の引き上げで国債価格が下落し、売却時の損失補塡を余儀なくされているためだ。欧州連合(EU)離脱や新型コロナウイルス対応による量的緩和の長期化が、金融政策の正常化への出口戦略を困難にしている。緩和縮小に踏み出した日銀にとっても人ごとではない。
「痛みを伴う予算になる」。英労働党のスターマー首相は8月27日、政権交代後初の予算...
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