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米の中小企業「見通し不透明」10月過去最高 大統領選で

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【ニューヨーク=野一色遥花】全米自営業者連盟(NFIB)が12日発表した統計によると、10月の中小企業の先行き懸念を示す指数が1986年の集計開始以来最も高くなった。米大統領選に加え、米南部を直撃したハリケーンの影響で懸念が高まった。

先行き懸念を表す「見通し不透明度指数」(1986年=100、季節調整済み)は110と前月比7ポイント上昇した。不透明度指数は回答者である中小企業の経営者が28問中6問以上に「分からない」または「不確実」と答えた数を基に指数化する。

NFIBチーフ・エコノミスト、ビル・ダンケルバーグ氏らは「大統領選が接戦で勝者が見通せなかったことが重荷となった」と指摘する。

中小企業の景況感を示す楽観度指数は前月から2.2ポイント上昇し93.7となった。「調査対象の経営者には共和党員が多く、同党の勝率が改善したことを反映した数値となった」(調査会社パンテオン・マクロエコノミクスのシニア米国エコノミスト、オリバー・アレン氏)との見方がある。

項目別に見ると、過去3カ月と比較し販売ペースが「悪化した」と答えた経営者の割合は「改善した」を差し引きで20ポイント上回った。2020年7月以来の高水準となった。

今後6カ月の事業環境について「悪化する」と答えた経営者の割合は「改善する」を差し引きで5ポイント上回った。今後3カ月の売り上げ見通しは「減少」が「増加」を4ポイント上回った。

雇用に関し、報酬を「増やした」と回答した経営者の割合は「減らした」を差し引くと31%で21年4月以来の低水準を記録した。

今後3カ月の間に採用を増やすとの回答割合は前月同様の15%。「ハリケーン『ヘリーン』や『ミルトン』の影響が採用鈍化の一因」(ウェルズ・ファーゴの調査グループ)との見方がある。21年には28%まで上昇していたが24年は11〜15%で推移している。

予定していた新規採用数に届かなかったと答えた割合は35%だった。公募を出している回答者(53%)の内87%が有能な候補者が「いなかった」または「少なかった」と答えたという。

短期のローン金利の回答者平均は前月から0.4ポイント下がり9.7%となった。ウェルズ・ファーゴの調査グループは「政策金利利下げが早くも効力を発揮し資金調達をしやすくしている」と分析する。

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