ロシア反体制組織を過激派認定 ナワリヌイ氏封じ込め
(更新)
【モスクワ=共同】ロシア・モスクワ市の裁判所は9日、反体制派ナワリヌイ氏の汚職追及組織や事務所を「過激派」と認定した。ロシアメディアが伝えた。4日には過激派と認定された組織に関与した人物が全ての選挙に立候補することを禁じる法律が発効しており、ナワリヌイ氏の陣営は政治活動を封じ込められた。
プーチン政権は9月の下院選を前に、政権に批判的な勢力の排除を進めている。モスクワ市検察が4月に過激派認定を求めて提訴していた。
米国務省はロシア反体制派の弾圧非難
【ワシントン=中村亮】ロシアの首都モスクワの裁判所が反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の団体を「過激派」と指定したことを巡り、米国務省は9日の声明で「数少ない独立した政治運動の一つを事実上違法とした」と非難した。収監中のナワリヌイ氏を早期かつ無条件で解放するよう改めて訴えた。
バイデン米大統領は16日、スイスのジュネーブでロシアのプーチン大統領と会談する。バイデン氏は外交政策の柱に人権を位置づけており、ナワリヌイ氏の解放や政治活動の自由を直接求めるとみられる。