1月の世界平均気温最高 EU機関、パリ目標困難

【ブリュッセル=共同】欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は8日、今年1月の世界平均気温は13.14度で、同月としては1940年からの観測史上最高だったと発表した。これまで最高だった2020年を0.12度上回った。
産業革命前と同程度とされる1850〜1900年の1月の平均気温より1.66度高かった。温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」では年ごとの変動を除いた世界の平均気温の上昇幅を1.5度に収めることが目標だが、達成は難しくなってきている。
コペルニクスは「温暖化ガス排出量の削減が気温上昇を食い止める唯一の方法だ」と訴えた。
北緯60度から南緯60度の海域を対象にした平均海面水温も20.97度となり過去最高を記録した。南米ペルー沖の海面水温が上がる「エルニーニョ現象」は弱まり始めたが、海面水温は高い水準で推移している。
23年はアジアや北米、欧州、アフリカが熱波に見舞われ、カナダやギリシャで山火事が相次いだ。コペルニクスは先月、年間の世界平均気温が14.98度と過去最高を記録したと発表していた。