欧州市場の主要指標11時半 欧州株、下落 自動車に売り
【NQNロンドン=蔭山道子】26日午前の欧州株式市場で、主要な株式相場は下げている。トランプ米次期大統領がメキシコとカナダ、中国を対象に関税を強化する方針を示した。今のところ欧州産の製品に言及はないものの市場の警戒感は強い。欧州ステランティスが4%あまり下げるなど自動車・自動車部品の下げが目立つ。製薬や半導体関連にも売りが優勢だ。
英ディアジオなどの酒類、ベルギーのアンハイザー・ブッシュ・インベブといったビール株が下げている。他方、一部金融機関が目標株価を引き上げたと伝わった英メルローズ・インダストリーズなど航空・防衛関連の一角が上昇している。
英国時間11時半時点で欧州主要600社の株価指数であるストックス600は前日比0.4%ほど安い。ドイツ株価指数(DAX)は同0.6%ほど、フランスのCAC40は同0.5%ほど下げている。英FTSE100種総合株価指数は同0.3%ほど安い水準で推移している。
ロンドン外国為替市場でユーロと英ポンドは対ドルで上昇している。トランプ氏が関税強化の方針を示したのをきっかけとした米長期金利の上昇に一服感が出て、対ユーロや対ポンドのドル買いが弱まった。英国時間11時半時点で、ユーロの対ドル相場は1ユーロ=1.0500〜10ドルと前日の同16時時点に比べ0.0020ドルのユーロ高・ドル安水準。英ポンドは1ポンド=1.2570〜80ドルと同0.0030ドルのポンド高・ドル安で推移している。
メキシコのペソとカナダドル、人民元はいずれもアジアの取引時間中に対ドルで売りが膨らむ場面があった。欧州の取引時間に入って以降は前日に比べると安い水準ではあるものの、いずれも対ドルで一段と下げる展開とはなっていない。
ロンドン原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物相場は1バレル73ドル台後半に上昇した。ロンドンの金現物価格は1トロイオンス2631ドル前後に上げている。非鉄金属は、国際指標となるロンドン金属取引所(LME)の銅3カ月先物とアルミニウム3カ月先物、ニッケル3カ月先物がそろって下げている。