ロシア発の建材値上げ、生活への影響は?
ここが気になる
鉄鋼メーカーの東京製鉄はビルに使う鋼材の価格を全品種で引き上げます。代表的な鋼材は原料の鉄スクラップが年初から2割値上がりしたことを受け、13年ぶりの高値水準になりました。ロシアとウクライナは世界の鋼材輸出量の約11%を占めます。ウクライナ東部の製鉄所が操業を止め、供給懸念が高まり価格を押し上げています。
他の建材価格も上昇しています。ロシアは壁や床用木材で日本の輸入量の6割を占めますが、米欧の経済制裁に対抗し輸出を禁止しました。東京では木材価格が5カ月連続で最高値を更新しています。セメント製造で使う石炭もロシアが主な産地です。値上げ交渉中ですが、値上げ幅をさらに拡大する必要があるとの試算もあります。
ビルやマンションの建築費の5~6割を占める建材高は設備投資に影を落とします。住宅資材メーカーの大建工業は鋼材急騰を受け、北海道旭川市で予定していた工場建設を延期しました。総事業費が当初の2倍近い約120億円に膨らむためです。建設・住宅関連産業は裾野が広く、ロシア発の資源高の影響をどう抑えるかが課題です。
2018年入社。製薬・医療機器メーカーの取材を経て、現在は電子版と紙面の編集を担当。大阪・関西万博の公式キャラクターが決定しました。小学生のころ行った愛知万博で、キッコロとモリゾーのグッズを買ってもらったのを思い出しました。今回のキャラクターにどんな愛称がつくのか楽しみです。
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