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「人新世」で解く地球の危機 万年単位の地学的思考を
編集委員 矢野寿彦
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【人新世】じんしんせい、あるいは、ひとしんせいと読む。英語だとアントロポセン。46億年の地球史において、人類の営みが環境に多大な影響を及ぼしている「人類の時代」を指す。
この言葉を聞いて、マルクス研究で知られる斎藤幸平・東京大准教授が新型コロナ禍の2020年に出版した「人新世の『資本論』」を思い出す人もいるだろう。資本主義の限界から「脱成長」を説いたベストセラーで、経営者などビジネスパーソンによ...