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「巨大地震注意」は過渡的仕組み 備えの主役は地域
編集委員 久保田啓介
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気象庁が注意を促した南海トラフの巨大地震は1週間発生せず、臨時情報は結果的に「空振り」に終わった。現代の地震学では大地震の予測は困難で、不確実な災害と向き合ううえで多くの課題を残した。こうした情報発信自体が過渡的な仕組みともいえる。
導入時から想定された「空振り」
政府が臨時情報を通じて注意を促したこと自体に意味はあったといえる。西日本の太平洋沿岸に延びる南海トラフでは前回の昭和東南海・南海地震...