ホビーの駿河屋新本店、今秋開業 広さ5倍で訪日客も的
ホビー商品販売の「駿河屋」を運営するエーツー(静岡市)は22日、今秋にも静岡駅近くで最大規模の旗艦店を開業すると発表した。売り場面積は現在の本店の5倍と大きく、県内客だけでなく訪日外国人(インバウンド)の利用も見込む。2021年に閉店した商業施設「静岡マルイ」跡地に開業するため、プラモデルやトレーディングカードの販売を静岡中心街の活性化につなげられるか注目が集まる。
同日、新本店を報道陣に公開した。1~4階が売り場で、5~9階は本社機能の一部として活用する。1階は買い取り窓口のほか人気アニメのフィギュア、ぬいぐるみなどを置く。2階には3月に買収した鉄道模型メーカー、カツミのジオラマなどが並ぶ。一部改装工事中で、秋から順次売り場を開く。23年中の全館開業を目指す。
22日から当面の間、1階の買い取り窓口のみ営業する。同日午前にトレカを売りに来た20代の男性は「よく駿河屋に行くので、大きくなるのは楽しみだ。街ににぎわいが出ればいい」と期待を語った。新本店の売り場面積は約5000平方メートル。現本店も営業を継続するため、取扱商品数は全館開業後で1000万点ほどになる見込み。
エーツーの宿島拓弥執行役員は「県外、国外からの来店も狙いたい」と意気込む。日本のプラモやトレカは海外でも人気が高まっており、同社の都心店では3割程度がインバウンドだという。中国での訪日団体旅行解禁も追い風で、主要なプラモ生産地でもある静岡の大型店で需要を取り込む。
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