ワイエイシイHD、疾病検査に毛髪活用 米社と新会社
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ワイエイシイホールディングス(HD)は、毛髪を利用した自閉スペクトラム症などの疾病検査サービスに乗り出す。技術を開発した米医薬品会社のライナスバイオテクノロジー社(ニュージャージー州)と新会社を設立。採血などを伴わない効率的な検査で、生後間もない時期からの発見に役立てる。
19日、子会社のワイエイシイバイオ(東京都昭島市)がライナス社と共同出資会社を設立する文書に調印した。社名は「YACライナスバイオジャパン」で、出資比率はワイエイシイ側が51%、ライナスが49%。
新会社は毛髪検査の受託やデータ解析・販売などを事業とする。ワイエイシイHDによると、自閉スペクトラム症は通常、3〜4歳で判明するが、新技術を使えば毛髪検査で0歳児でも確認でき、家族の負担軽減や早い対応が可能という。注意欠陥多動性障害(ADHD)や統合失調症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)などの疾病検査も想定する。
ワイエイシイHDは半導体やハードディスクの製造装置のほか、医療・ヘルスケア関連機器などを手掛ける。ライナス社はワイエイシイ側が持つ技術に着目。2022年12月に業務提携し、1本の毛を伸ばして縦に切断する装置を開発した。米国では10月からサービスを始めており、新会社を通じて国内だけでなくアジアでも事業展開を目指す。
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