東京・葛飾区、新小岩―金町の鉄道旅客化めざす
東京都葛飾区は7日、検討を進めていた新小岩―金町の貨物路線(新金線)の旅客化について、2030年ごろの区間開業を目標とする方針を明らかにした。4月中にJR東日本や国土交通省、都などと検討会を発足させて調整し、実現を目指す。鉄道網がなくバスに頼っていた区内の南北の交通網を強化する。
新小岩駅と金町駅を結ぶ貨物線は、輸送方法の多様化で貨物需要が減っている。旅客化にあたっては交通量の多い国道6号との交差方法が課題となっていたが、新小岩駅から国道6号線の交差部分までの区間を先に開業させて事業全体を推進する方針を決めた。
19年3月に策定した検討案では7~10の駅を新設し、新小岩―金町駅を約20分で結ぶことを想定している。整備費については約200億~250億円と試算しており、区は100億円規模の基金を積み立てる。
青木克徳区長は7日の記者会見で、「少子高齢化が進んでいるなか、公共交通を整備させることで高齢者も出かけやすい状況をつくっていきたい」と述べた。