成田空港の将来構想、NAAが成田空港駅の廃止など提案
成田国際空港会社(NAA)が自治体や学識者と空港の将来像について議論する「新しい成田空港」構想検討会が6日、東京都内で約1年ぶりに開かれた。成田空港は3つある旅客ターミナルの集約を検討している。
NAA側は会合で、第1旅客ターミナルにある「成田空港駅」の廃止を含むターミナルの整備過程イメージ、規模感や形などを提案した。
今回で6回目となる会合では、NAAが空港を運用しながらの旅客ターミナル整備の進め方を提示した。まず、既存の第1旅客ターミナルは成田空港駅とともに廃止したい考えだ。代わりに新しくできるターミナルに新駅を設置し、第2旅客ターミナルの「空港第2ビル駅」と接続する。
第2旅客ターミナル内の出発ロビーなどの機能も徐々に新しい方に移す。第3旅客ターミナルや空港第2ビル駅のその後の運用については、完全廃止かどうかも含め未定だ。駅の運用については鉄道会社との調整が不可欠で「関係者と認識あわせを始めている」(NAA担当者)という。
NAAは新ターミナルの大きさなども示した。新ターミナルの延べ床面積は100万〜120万平方メートルほどと想定している。今後は貨物地区の整備のほか、時期や費用面などを考えていく。夏までには具体的なとりまとめ案を出す考えだ。
検討会は国土交通省や県、ほかの自治体、航空に詳しい識者などで構成される。2022年10月に初会合を開き、23年3月に貨物地区の整備や「ワンターミナル」設置など将来像を大まかにまとめた中間案を出した。以降、検討会を中断していた。
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