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目の遺伝病、iPS細胞で治療 理研が臨床研究の準備

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理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーは15日、目の遺伝病をiPS細胞を使って治す臨床研究の準備に着手したことを明らかにした。5年後の治療開始を目指す。これまで有力な治療法がなかった網膜色素変性症と呼ばれる難病が対象で、iPS細胞から作った視細胞を移植して視力の低下を抑える。

高橋プロジェクトリーダーが15日、都内で開いた再生医療を推進する議員の会で説明した。網膜色素変性症は網膜の視細胞が異常を起こして発症する。計画ではiPS細胞をもとに作製した網膜組織から、視細胞を取り出して治療に使う。

理研の別のグループは既に万能細胞の胚性幹細胞(ES細胞)から立体的な網膜組織を作ることに成功している。こうした手法も応用すれば、治療に適した視細胞が得られると期待している。

網膜変性症は初期には暗い場所で目が見えにくくなることが多く、視力が徐々に低下していく進行性の難病。4000~8000人に1人の割合で発症する。

高橋プロジェクトリーダーはiPS細胞をもう一つの目の難病、加齢黄斑変性の治療に使う世界初の臨床研究を早ければ今秋にも始める。網膜色素変性症はこれに続く2つ目の病気として治療を計画している。

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