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北陸新幹線の関西延伸、米原ルートが「最優位」 広域連合

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関西広域連合は28日、大阪市内で知事らの会合を開き、福井県敦賀市と関西を結ぶ北陸新幹線の3ルート案について、滋賀県米原市で東海道新幹線に合流する「米原ルート」が最も優位であるとして、政府に同ルートでの早期開業を提案することを決めた。建設費が最も安く費用対効果の面で優れているほか、開業までの期間が最も短いことが決め手となった。

提案はルート問題を決着し、早期着工につなげるのが狙いだ。国がリニア中央新幹線をまず東京―名古屋で開業する構想を示し、北陸新幹線の長野―金沢間が2015年春に開業するなど、関西の高速鉄道網が立ち遅れる可能性があるからだ。

広域連合は福井県小浜市を通る小浜ルート、湖西線沿いに京都で東海道新幹線に合流する湖西ルートを含めた3案を独自に評価した。

この結果、(1)建設費が5100億円と最も少ない(2)小浜を100とした費用対効果は米原が211、湖西が133(3)25年の敦賀延伸後に建設工事に着手した場合、開業時期が13年後の38年と最も早い――との理由で、米原が「最も優位である」(井戸敏三連合長)と結論づけた。4月中にも政府に正式提案する。

米原ルートは敦賀から米原を通り、新大阪に至る。リニア中央新幹線開業までは東海道新幹線の過密ダイヤが続くと見込まれることから直接乗り入れず、米原で乗り換える。リニア開業後は北陸新幹線の車両がそのまま新大阪まで走る構想だ。

費用負担のあり方については、再度協議することになった。滋賀県の嘉田由紀子知事が「通過県である滋賀は一番の当事者で、現在の法律では負担が重すぎる」として、「属地主義によらない受益に応じた負担」を訴えたからだ。

また、小浜ルートについて「福井県の思い入れが強い」(山田啓二・京都府知事)ことから、山陰新幹線などの検討の中での議論を期待するとして提案書に盛り込むことにした。福井県との間で今後、米原選定の経緯や早期開業に向けた取り組みなどについて協議の場を設けることも決めた。

一方、福井県は小浜ルートを基本と考えている。1973年に国の整備計画として閣議決定されたのを根拠にしている。西川一誠知事は15日の県議会で「関西広域連合が決めるものではない」と不快感を示した。ルート決定までには曲折も予想されそうだ。

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