丸紅、純利益8%増 12年4~12月 資源の出荷増
丸紅が1日発表した2012年4~12月期連結決算(米国会計基準)は、純利益が前年同期比8%増の1524億円だった。石炭や銅など資源価格は下落したものの、増産による数量増で補った。液化天然ガス(LNG)船事業や米自動車ローン事業といった新規案件も収益に貢献した。
資源分野のエネルギーと金属の両部門の純利益を足すと5%増の708億円。市況悪化で大手商社の資源部門が軒並み大幅減益となるなか、フル稼働を始めたチリの銅鉱山からの出荷増が販価下落の影響を穴埋めした。
非資源分野では新規事業が好調。LNGの輸送ビジネスなどが上乗せされた輸送機部門は7割増益を確保した。アジアの再保険やファンド事業が伸びた金融・物流・情報部門や電力・インフラ部門も増益となった。
13年3月期の純利益は従来予想を据え置いた。前期比16%増の2000億円と過去最高を見込む。記者会見した松村之彦最高財務責任者(CFO)は「(影響の大きい資源分野を含む)海外はほとんど12月決算で(12年度の数字が)見えている。よほどのことがない限り最高益は達成できる」と自信を示した。
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