東証大引け、4日続伸で大納会に年初来高値 円安進行を好感
2012年の大納会となった28日の東京株式市場で日経平均株価は4日続伸。終値は前日比72円20銭(0.70%)高の1万0395円18銭で、連日で年初来高値を更新した。外国為替市場で円相場が1ドル=86円台後半と約2年5カ月ぶりの安値を付けたことを手掛かりに、自動車や電機など主力の輸出株に買いが先行。日銀が一段の金融緩和を迫られるとの見方も引き続き追い風に、終日堅調に推移した。

12年の日経平均は年間で23%上昇と、09年以来3年ぶりの上昇。大納会に年初来高値を付けたのは1999年以来、13年ぶりとなる。東証1部の時価総額は概算で296兆円と昨年末から45兆円増加した。
政策期待や円安進行を手掛かりにした海外投資家による断続的な買いが、きょうも相場を押し上げたとの見方が多い。主力株や株価指数先物への買いに加えて「売り方の買い戻しも入ったようだ」(証券ジャパン)といい、大引け前には一段高となる場面があった。13年相場の先高観は一段と強まっているといい、前日の米株式相場の下落や市場予想を下回った11月の鉱工業生産指数速報などは、特に悪材料視されなかった。
東証株価指数(TOPIX)も4日続伸で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆4746億円。大納会で1兆円を超えたのは09年に大納会が全日立ち会いとなって以降、初めて。売買高は28億9171万株。東証1部の値上がり銘柄数は821、値下がり銘柄数は732、変わらずは143だった。
野村が500円台、トヨタが4000円台をともに回復。みずほFG、アイフル、三菱UFJ、オリコ、ホンダ、東芝、三井住友FG、ソニーなど主力株は軒並み高となった。石油開発からの事実上の撤退を発表したAOCHDが大幅高。半面、ソフトバンク、東電、三井不が利益確定目的の売りに押された。
東証2部株価指数は4日続伸で、3月22日以来の年初来高値更新となった。プレサンス、三洋貿易、コムチュアが上昇し、PLANTが下落した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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