東証14時、一段安 1万3200円割れ 「成長戦略に失望」との声も
5日後場中ごろの東京株式市場で日経平均株価は下げ幅を拡大している。前日比の下げ幅は一時360円を超え、1万3165円まで水準を切り下げた。その後も1万3200円台前半で推移している。外国為替市場で円相場が対ドル、対ユーロでともにきょうの高値圏まで買われ、輸出採算の改善期待が後退し自動車など輸出関連株に売りが優勢になっている。安倍晋三首相が講演で、成長戦略第3弾に言及したが「原発再稼働など事前に期待があった政策に踏み込まず失望が広がった」(国内証券の情報担当者)との指摘が出ていた。
株価指数先物に売りが膨らみ、日経平均への寄与度が大きいファストリやファナックが一段安となっているのも投資家心理の悪化を誘っている。後場寄り直後にイベントをきっかけに売買するファンドとみられる買いが先回りして入り、200円近くまで上げ幅を広げる場面があったが、持ち高整理売りが膨らんでいるのも相場の重荷になっているという。
東証株価指数(TOPIX)もこの日の安値圏で推移している。
14時現在の東証1部の売買代金は概算で2兆3893億円、売買高は32億8886万株。東証1部の値下がり銘柄は797、値上がり銘柄数は835、変わらずは81となっている。
ファストリは7%あまりの大幅安。東電や関西電など電力株が下げ幅を広げ、住友不や三井不など不動産株の一角は下落に転じた。トヨタ、マツダ、ホンダなど自動車株に売りが優勢になっている。証券株も安い。一方、ソフトバンクやNTT、電通など内需株の一角に買いが優勢になっている。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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