大阪府、中之島図書館を全面改修 集客へサービス強化
大阪府は20日、府立中之島図書館(大阪市北区)を全面改修し、図書館機能を維持しつつ、展示スペースを拡充するなど集客施設として活用する方針を決めた。国内有数の蔵書を誇る古典書籍は、隣接する大阪市中央公会堂での企画展示も検討する。来年度予算に約4億円の改修費を計上。2015年度をメドにリニューアルオープンする。
改修では、現在は閉鎖している正面玄関から入館できるようにし、大型書架を設置。館内に喫茶コーナーを設けるなど、利用者へのサービスも強化する。近く改修・活用方針を正式決定する。
同図書館を巡っては橋下徹大阪市長が昨年6月、「(一等地に)図書館を置く必要はない」と発言。美術館や博物館などへの転用を検討したが、府の専門家会議が「構造に問題があり、転用は困難」と判断したという。
同図書館は1904年に開館し、蔵書は約56万冊。建物は国重要文化財に指定され、観光客にも人気がある。