世界長者、1割は中国人 資産首位はメキシコ通信王
フォーブス発表 増加率1位はフェイスブック創業者
米経済誌フォーブスが9日まとめた2011年版の世界長者番付によると、資産総額10億ドル(約830億円)超の「長者」の総数は1210人と過去最高になった。うち約1割を中国人が占め、新興国の富豪が多数ランクインした。世界的に株価や商品価格が上昇した恩恵を受けた。首位は2年連続でメキシコの「通信・メディア王」、カルロス・スリム氏だった。
調査は2月14日時点の集計。国別に長者の数を見ると、米国(413人)が最多。中国(115人)とロシア(101人)はそれぞれ、1987年の統計開始以来初めて、100人の大台を超えた。中国人の最上位は、インターネット検索最大手、百度(バイドゥ)創業者の李彦宏氏。ロシア勢では天然資源や鉄鋼に関連した事業に携わる富豪が目立った。
首位を守ったスリム氏の資産総額は740億ドル。2位のビル・ゲイツ氏との差は180億ドルで、前年の5億ドルから大きく拡大した。
米国勢で資産の増加率が最高だったのは、52位に入ったフェイスブック最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグ氏。資産額は135億ドルと、前年の3.4倍に膨らんだ。
日本はソフトバンク社長の孫正義氏(81億ドル)の113位が最高で、長者の数は26人だった。(ニューヨーク=杉本晶子)
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