ブラックベリー、8400万ドルの最終赤字 3~5月期
【シリコンバレー=奥平和行】カナダの通信機器大手、ブラックベリーが28日に発表した3~5月期決算は、売上高が前年同期比9%増の30億7100万ドル(約3040億円)、最終損益が8400万ドルの赤字(前年同期は5億1800万ドルの赤字)だった。新型スマートフォン(スマホ)の発売に伴う経費増加やリストラ費用が響いた。
実質1株損益は0.13ドルの赤字(前年同期は0.37ドルの赤字)だった。売上高は市場予測に達しなかったほか、1株損益も予想(0.06ドルの黒字)を大幅に下回った。スマホの販売台数は前年同期より約100万台少ない680万台だった。
同社は新基本ソフト(OS)「ブラックベリー10」を搭載した製品を1月末に発売したが、苦戦している。同日の電話会見でトーステン・ハインズ最高経営責任者(CEO)は「顧客はブラックベリーを機器とサービスを組み合わせた一貫サービスとして評価している」と述べ、スマホの製造販売から撤退して企業向けサービスに専念するとの見方を否定した。