海洋開発へ「国家基幹技術」策定 文科省など連携
文部科学省や経済産業省、国土交通省は8日、海洋分野の開発・利用を促すため、今後10年で連携して開発する「国家基幹技術」を策定した。水深数千メートルの海底にあるレアメタル(希少金属)や天然ガス資源のメタンハイドレートなどを調査する無人潜水機や、資源を採掘して回収する船舶など6種類を選んだ。来年度予算の概算要求に研究開発費を盛り込む方針だ。
同日午前に開いた有識者会合で開発計画を了承した。資源開発強化などを盛り込んだ国の新たな海洋基本計画が4月に閣議決定されたのを受けた。研究開発費の総額は数千億円規模になる見通しで、企業とも連携を深める。
基幹技術には、センサーなどを海底に網の目状に張り巡らせた監視・管理システム、水深が深い場所でも利用できる浮体式の洋上風力発電なども選んだ。国が研究を推進し、将来は日本企業が海外の資源開発プロジェクトで中核的な役割を担える技術力を育てる。