オスプレイ搬入を「厳重に抗議」　山口県

森本敏防衛相は25日、山口県の二井関成知事、福田良彦岩国市長と省内で会談した。知事は垂直離着陸輸送機オスプレイの米軍岩国基地への搬入について「大変、心外で厳重に抗議する」と述べた。「こういうことが続けば日米安全保障体制にも大きな影響が出てくる」と懸念を示し、同基地に長く駐機するのは認められないとする要請書を手渡した。

防衛相は「地元に迷惑や心配をかけ申し訳ない。政府としてできる限りのことはやりたい」と語り、機体の安全性を独自に確認する手順を説明。安全性が確認できなければ米側に一切飛行させない方針を強調した。

会談後、知事は記者団に「スケジュール、安全ありきで不信感が残る」と批判。市長は「やるせない思いでいっぱいだ。地元が納得できるよう説明責任を果たしてほしい」と訴えた。

知事らはこの後、外務省に出向き玄葉光一郎外相とも協議。外相は「スケジュールありきという考えには立っていない」と、日米両政府の対応に理解を求めた。