住友電、今期純利益1110億円に上方修正 住友3Mの全株を売却
住友電気工業(5802)は16日、2015年3月期の連結純利益が前期比66%増の1110億円になる見通しだと発表した。従来予想の700億円から引き上げた。25%を出資する持ち分法適用会社、住友スリーエム(3M)の全株を同社へ売却するため。7~9月期に投資有価証券売却益440億円を特別利益として計上する。
住友3M株の売却により持ち分法投資利益が減少。経常利益は2%減の1420億円と従来予想から30億円下方修正した。住友3M株について、住友電の保有分の全株を自社株として取得したいとの申し入れがあり、これに応じるという。売上高と営業利益は予想を変更しない。それぞれ5%増の2兆7000億円、4%増の1250億円を見込んでいる。
住友3Mは9月1日に同社株を住友電から買い取り、米スリーエムの完全子会社となる。住友電との資本関係の解消により、同日から住友3Mの社名は「スリーエム ジャパン」に変更する。住友3Mは「日本事業の強化の一環で、投資効率を高める目的で実施する」としている。〔日経QUICKニュース(NQN)〕