米ベイン系、マクロミルを513億円で買収 筆頭のヤフーも賛同
米投資会社のベインキャピタル系の資産管理会社BCJ-12(東京・千代田)は11日、ネット調査のマクロミル(3730)を買収すると発表した。マクロミルの全株取得を目指し、TOB(株式公開買い付け)を実施する。買い付け総額は約513億円。
ネット調査事業は市場の成熟化に伴い、成長余地が限られてきている。M&A(合併・買収)や新規事業の立ち上げなどコストが先行する経営判断を進めるには、上場を廃止して短期的な業績変動に左右されない体制づくりが必要と判断した。マクロミルは11日、TOBへの賛同と株主に対する応募推奨を表明した。筆頭株主のヤフー(4689)のほか、マクロミルの杉本哲哉社長兼会長、杉本氏の資産管理会社のバニラスカイもTOBに応募する。
TOB価格は1株786円。11日の終値(663円)を約19%上回る。買い付け期間は12日から2014年1月31日まで。普通株と新株予約権を合わせた買い付け予定株数は最大で6536万6695株で、TOB成立の条件となる下限は4357万7797株。上限は設けない。
BCJ-12はTOB終了後、マクロミル株をすべて取得できなかった場合、マクロミルを全部取得条項を付けた種類株の発行会社にして全株取得を目指す。マクロミルは上場廃止になる見込み。
併せてマクロミルはTOB成立を前提条件に、2014年6月期の配当を見送ることも発表した。従来は7~12月期の配当(中間配当)を6.5円、期末配当を7円と計画していた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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