7月の景気一致指数、2カ月ぶり上昇 基調「改善」
内閣府が6日発表した7月の景気動向指数(CI、2010年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が前月比0.9ポイント上昇の106.4と2カ月ぶりに上昇した。内閣府が8月、暫定的に前回の景気の「山」と認定した12年4月(107.0)以来の高い水準まで回復した。輸送機械、半導体を含む電子部品・デバイスを中心に幅広い業種で生産が伸びたことや、それに伴い大口電力使用量が増えたことが寄与した。
内閣府は一致指数の動きから機械的に求める景気の基調判断を前月までの「上方への局面変化を示している」から「改善を示している」に上方修正した。判断を引き上げるのは2カ月ぶりで、「改善を示している」との表現を用いるのは12年5月以来1年2カ月ぶり。
数カ月後の先行きを示す先行指数は0.6ポイント上昇の107.8だった。東証株価指数(TOPIX)の上昇に加え、化学工業や非鉄金属業界の在庫率が低下したことで2カ月ぶりに上昇した。
景気に数カ月遅れる遅行指数は0.6ポイント上昇の111.2だった。
指数を構成する経済指標のうち、3カ月前と比べて改善した指標が占める割合を示すDIは一致指数が65.0、先行指数が66.7だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕