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顔画像から7種類の表情を推定 オムロンが新技術開発

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オムロンは2012年10月23日、1枚の顔画像を基に表情を推定する技術を開発したと発表した。識別可能な表情は、喜び、驚き、恐怖、嫌悪、怒り、悲しみ、無表情の7種類。ロボットやゲーム、家電などでの利用を想定する。

推定可能な7種類は、「心理学などで従来から用いられている表情の分類」(エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスカンパニー AOC事業推進部 推進部長の大前浩一氏)。目や口といった各器官の形状を基に表情を推定するのでなく、顔全体の構造を見て判断する。これにより、モバイル機器などでも高速な動作を可能にしたという。最近のスマートフォンが搭載するCPUやメモリーの環境であれば、30ミリ秒以下で推定できるとする。

顔画像ごとに、7種類の表情のそれぞれがどの程度の度合いで検出されたかを出力することもできる。これにより、嫌悪感を含む驚きの表情のようなあいまいな表情にも対応する。各表情の度合いを基に、表情がポジティブかネガティブかを判定することもできる。この2種類ならば、80%以上の精度で推定可能という。

ユーザーの表情に合わせて振る舞うペットロボット、写っている人の表情によって背景を変えるプリントシール機など、幅広い用途を想定する。デジタルカメラで撮りためた画像から、「親は笑っていて子どもが泣いている写真を探す」のように表情を指定して検索する、表情からその人が快適か不快かを推定してエアコンを制御する、といった利用もできるとする。

同社は1995年から、「OKAO Vision」と呼ぶ顔画像認識技術の開発を手掛けてきた。画像の中から顔を検出する、顔の中から各器官を見つける、笑顔を推定するといった機能を持つ。今回発表した表情認識技術は、OKAO Visionの一機能という位置付け。これまで蓄積してきた大量のサンプル画像を使って、顔の形状を3次元でモデル化する、顔の形状の特徴を統計的に抽出するなどの技術を応用した。

(日経パソコン 八木玲子)

[PC Online 2012年10月23日掲載]

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