大間原発の建設再開を表明 Jパワー社長
来春にも工事本格化
Jパワーの北村雅良社長は1日午前、青森県大間町議会の特別委員会に出席し、同町で建設工事が中断している大間原子力発電所の工事を再開すると表明した。同日再開手続きに着手、工事本格化は来春の見通しという。東京電力福島第1原発の事故以来、建設中の原発が工事再開に動き出すのは初めて。
北村社長は営業運転開始について、当初予定の2014年11月から「少なくとも1年半は遅れる」との見方を伝えた。稼働期間に関しては「40年動かす発電所に仕上げたい」と語った。
北村社長の工事再開の表明に対し、同町の金沢満春町長は「ようやくの再開で安堵している」と歓迎する姿勢を示した。大間原発は08年5月に着工したが、福島第1原発の事故を受けて、工事が4割程度進んだ段階で中断した。
北村社長は大間町に隣接する青森県佐井村、風間浦村も訪問。午後には同県の三村申吾知事と会い、協力を求める。
一方、対岸の北海道函館市では建設反対の声が強く、Jパワーの副社長らが同日午後、函館市役所と北海道庁を訪れ、大間原発の安全対策などについて説明する。
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