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九州でツキノワグマ「絶滅」 ハマグリも危機的

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環境省が28日公表した改訂版レッドリストは、ニホンカワウソのほか、絶滅したり、絶滅の危機にひんしたりしている野生生物を挙げた。九州地方のツキノワグマはこれまで「絶滅の恐れのある地域個体群」に分類されていたが、1957年以降捕獲例がなく、「すでに絶滅している」としてリストから削除された。

水生昆虫のゲンゴロウは「準絶滅危惧種」から1ランク危険度が高い「絶滅危惧2類」に。環境の変化や飼育目的の乱獲などが減少の原因で、関東以西では生息地がなくなり危機的状態という。

今回の改訂では干潟の貝類についても新たに検討。これまでリストになかった野生のハマグリも80年代以降の干拓や護岸工事などの影響を受け各地で急減したとして、ゲンゴロウと同じ2類に加えられた。食用として流通する多くのものは中国や韓国から輸入される外来種だという。

鳥類では、沖縄の北大東島と南大東島だけに生息していたタカ科のダイトウノスリを、「絶滅危惧1類」から「絶滅種」に変更。両島では森林が少なく発見が容易なのに70年代初め以降は確認されていない。

一方、小笠原諸島だけに生息するクマツヅラ科の植物ウラジロコムラサキは野生化したヤギの駆除で個体群が回復。絶滅の危険性についての表現も「ごく近い将来」から「近い将来」と緩和された。〔共同〕

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