子宮頸がんワクチン、重篤な副作用106件 厚労省まとめ
子宮頸(けい)がんの予防ワクチン接種後、医療機関から報告された発熱やアナフィラキシーショックなどの副作用が2010年11月~今年3月に計1196件に上っていることが16日、厚生労働省のまとめで分かった。うち106件は障害が残るなど重篤なケースだったという。厚労省はデータが不十分な報告について詳細に調査する方針を決めた。
16日の検討部会で報告された。子宮頸がんワクチンを巡っては、重い副作用が出たとして、被害者の女子中高生の保護者らが「全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会」を今年3月に発足させ、国に予防接種中止などを求めている。
厚労省は10代を中心に計328万人が接種したとされる2種類の子宮頸がんワクチンの副作用を集計。副作用について因果関係を問わずに報告を求めている。検討部会は予防接種を継続し、データが不十分な報告には詳細な調査を求めることを確認した。2件の死亡例も報告されたが、いずれも接種との医学的関連性はないと判断した。
子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)が原因で、主に性交渉で感染する。若い女性に増えており、ワクチンは今年4月から定期予防接種に加わった。