DNAから人相推定も 目・鼻の位置など決める遺伝子特定
目や鼻の位置関係や顔の幅など、人間の顔立ちの大まかな要素を決めている5種類の遺伝子変異を欧米やオーストラリアの研究チームが特定し、13日付の米科学誌プロスジェネティクスに発表した。
遺伝子と顔立ちの関係をデータベース化すれば、DNAから顔の特徴を推定できる可能性がある。チームは「犯行現場に残されたDNAから犯人の人相を推定する科学捜査が将来は実現するかもしれない」としている。
チームは、オランダやドイツ、オーストラリアで、欧州に起源を持つ5千人以上を対象にした磁気共鳴画像装置(MRI)の頭部の立体画像データを解析。特定の5種類の遺伝子で塩基配列が一部変わると、目や鼻の距離や位置関係、鼻の高さや幅、左右の頬骨の間の距離といった特徴が変化するのを統計的手法で確かめた。
チームによると、DNAから目や髪の色を推定する手法は実用化レベルにあるが、顔立ちに関わる遺伝子については詳しく分かっていなかった。(ワシントン=共同)