東京は午後8時の気温も34度 全国各地で猛暑日に
日本列島は10日、全国的に厳しい暑さとなった。甲府市と高知県四万十市で国内観測史上4位の40.7度となったのをはじめ、国内で6年ぶりの40度超を4地点で観測。熱中症とみられる症状で救急搬送される人が相次いだ。夜に入っても気温があまり下がらない地域も多く、気象庁は、こまめな水分補給や冷房の適切な使用で熱中症に注意するよう呼び掛けた。
気象庁によると、四万十市は午後1時すぎ、甲府市では午後2時半ごろにそれぞれ40.7度を観測。山梨県甲州市は40.5度、群馬県館林市40.1度だった。
全国に927ある観測点のうち、374地点で今年一番の暑さに。最高気温35度以上の猛暑日となったのは東北から九州の広い範囲の295地点で、今夏最多だった。
東京都心の最高気温も37.4度まで上がり、今年最高を記録した。東京は午後8時の気温も34.0度と高いままで、寝苦しい夜となった。
熱中症とみられる病院搬送も相次ぎ、兵庫県朝来市では女性(84)、奈良県広陵町では男性(66)が倒れているのが見つかり、いずれも死亡が確認された。京都府京丹後市でも女性(85)が倒れ、意識不明の重体。
東京消防庁によると、東京都内では午後3時までに77人が熱中症の症状を訴えて病院に搬送された。新宿区では屋外で作業中の男性(39)が倒れるなど、うち30~70代とみられる男性4人が重症となった。
江戸川区北小岩のグラウンドでは野球の試合中の9~11歳の小学生の男児5人が搬送された。いずれも命に別条はない。
高知市では、よさこい祭りの参加者や観客の男女8人が病院へ運ばれた。このうち祭りの参加者は6人で、13歳、14歳の少女と、20~40代の男性4人。
国内の観測史上最高気温は、2007年8月16日に埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市で観測した40.9度。40度超を観測したのは、同年8月17日に多治見市で40.8度を記録して以来となった。