津波で流失漁船、アラスカへ北上 カナダ西部沖を漂流中
【ニューヨーク=共同】東日本大震災の津波で流されカナダ西部沖の太平洋を漂流中の日本の漁船が、米アラスカ州沖に向けて北上しているとみられ、米沿岸警備隊は監視を強めている。AP通信が2日、伝えた。
APによると、漁船はカナダのクイーンシャーロット諸島北端から西に約150キロの洋上を北向きに流されているもよう。
米沿岸警備隊は3月31日、空から同船に追跡用の装置を投げ込み、24時間態勢で監視を続けている。
沿岸警備隊当局者によると、カナダと米アラスカを隔てるディクソン海峡は通航量が多く、同船がこの海域にとどまると他の船の安全を脅かす可能性があるという。
カナダ当局は同船を全長約55メートルのイカ釣り漁船としている。海上保安庁によると、北海道函館市の人物が所有し、青森県八戸市の港に係留中に津波で流されたらしい。