ボーイングと会津大、サイバー防衛の人材育成で協力
米防衛・航空機大手のボーイングと会津大学は23日、サイバー攻撃を受けた場合の対応や備えを学ぶ社会人向け講座で協力すると発表した。会津大学が9月と2014年3月に開く講座にボーイングの演習機材「クライアブ」を活用。クライアブで模擬的に構築したシステム上で受講者がサイバー攻撃を体験できるようにする。
講座は電力システムや化学プラント、航空管制など社会インフラにかかわる企業のシステム担当者が対象。20人ほどの受講者が実際のサイバー攻撃を想定した対策や対応を学ぶ。サイバー攻撃の手法や仕組み、攻撃された場合の復旧作業やさらなる攻撃を防ぐ対策などを体験しながら学べるため、理解が深まりやすいとみている。
サイバー攻撃は日本でも激しさを増しており、高い機密情報を持つ防衛関連企業を狙った攻撃に加え、利用者の個人情報を多く抱えるインターネット関連企業への攻撃も相次いでいる。
一方、サイバー防衛に精通する人材は世界的に不足しており、国内での人材育成も急務になっている。特に電力など社会インフラ関連の企業はサイバー攻撃による影響が大きく、専門家育成の必要性は高いと判断した。