ソニー・アップル連合、グーグルの特許買収阻止
カナダ社のスマートフォン関連技術
【シリコンバレー=岡田信行】米アップルや米マイクロソフト、ソニーなど6社の企業連合は6月30日、2009年に経営破綻したカナダの通信機器大手ノーテル・ネットワークスが持つ6000件以上の特許権を45億ドル(約3630億円)で落札し、買収権を得た。ノーテルが同日発表した。今回は米グーグルも買収を狙ったが、競売の結果、ライバルの企業連合が阻止した形となった。
ノーテルが売却するのは無線通信、次世代無線通信技術、データ処理、光学、音声通信、インターネット、半導体など幅広いIT(情報技術)関連の特許。IT各社は成長市場の高機能携帯電話(スマートフォン)を巡って泥沼の特許紛争を続けている。このためノーテルが保有する特許権をどの陣営が獲得するのか注目を集めていた。
6社連合にはこのほか、スウェーデンの通信機器大手エリクソン、スマートフォン「ブラックベリー」で知られるカナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)、米EMCが名を連ねた。
今回の特許買収にはグーグルも4月に9億ドルを提示して名乗りを上げていたが、競合するアップルやマイクロソフトが企業連合をつくってグーグルを大きく上回る金額を示して対抗した。
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