全日空システム障害の教訓 見える訓練、義務化せよ
ラック取締役専務執行役員CTO兼CISO 西本 逸郎
[会員限定記事]
3月22日、全日本空輸の搭乗手続きシステムに大規模な障害が発生した。混乱は翌日まで残り、直接的な影響を受けた利用者は約7万2千人に上ると報じられた。新年度早々の4月1日には日本航空でシステム障害が発生し、46便が欠航した。IT(情報技術)への依存度が高まるほどトラブルが与える社会的な影響は大きくなる。重要インフラの安全性を維持し続けるには、外部機関による訓練を義務付けるなど、各事業者の自主性だけに頼らない策の検討が必要だ。...