日経平均終値1050円安 1年2カ月ぶり2万円割れ
9日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続落し、前週末比1050円99銭(5.07%)安の1万9698円76銭で終えた。終値ベースでの2万円割れは昨年来安値を付けた19年1月4日(1万9561円)以来、1年2カ月ぶり。下げ幅は18年2月6日(1071円)以来、2年1カ月ぶりの大きさだった。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で景気や企業業績の減速懸念が一段と高まるなか、原油安と円高の急速な進行がリスク回避目的の売りに拍車をかけた。石油関連株や金融株を中心に全面安の展開となった。
石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟産油国による協調減産強化に向けた交渉が決裂したうえ、サウジアラビアが4月に増産を検討しているとの報道を受け、米原油先物相場が時間外取引で急落した。産油国の財政悪化によって、株式などの資産を売却する動きが加速するとの警戒感が高まった。 東京外国為替市場で円相場が一時1ドル=101円台まで急上昇し、採算悪化懸念から輸出関連の主力株も軒並み売られた。日経平均の下げ幅は1200円を超す場面もあった。
午後に財務省と金融庁、日銀の3者会合が同日夕方に開かれると伝わり、政策対応などの思惑が浮上すると日経平均はやや下げ幅を縮めた。
JPX日経インデックス400は続落。終値は前週末比731.81ポイント(5.52%)安の1万2524.35だった。東証株価指数(TOPIX)は続落し、終値は82.49ポイント(5.61%)安の1388.97と昨年来安値を更新した。16年11月11日以来、およそ3年4カ月ぶりの安値を付けた。
東証1部の売買代金は概算で3兆4646億円。売買高は25億1847万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は2138と過去最多を記録し、全体の約98.8%を占めた。値上がりは22銘柄、変わらずは3銘柄だった。
国際石開帝石などの石油関連銘柄の下げが目立った。ソフトバンクGやファストリなど値がさ株も売られた。世界的な金利低下が進み、みずほFGや三菱UFJなど銀行株も大幅安となった。一方、ニチレイやエーザイが逆行高となった。
9日に東証1部に新規上場したフォーラムEは公募・売り出し価格(1310円)を280円(21.4%)下回る1030円で初値を付けた。終値は810円だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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