約50自治体でシステム障害 東京・中野など
NTTデータ傘下で、自治体向けにクラウドサービスなどを提供する日本電子計算(東京・千代田)は4日、全国約50の自治体のウェブサイトや業務システムに障害が発生したと明らかにした。同社によると、クラウドのサーバーのディスクが故障したという。影響を受けた東京都中野区では住民票などを発行できなくなった。
日本電子計算は故障の原因分析と復旧を急いでいるが、4日夕時点でめどは立っていない。
中野区や東京都練馬区、大阪府和泉市などで影響が出ている。影響範囲は自治体によって異なる。中野区では4日午前11時台にクラウドで利用する業務システムの障害を把握し、区が利用する40のシステムのうち、約20システムが利用できなくなっている。
中野区では住民向けのウェブサイトが閲覧できないほか、住民票や印鑑登録証明など各種証明書の発行などに支障が出ている。庁内の電子メールや人事給与などのシステムも停止している。同区は影響を受けなかったSNS(交流サイト)のツイッターやフェイスブック、電話、ファクシミリで情報を発信している。
今回ほどの規模の障害は数年前にクラウドを使うようになってから初めてという。4日午後7時時点では早期の復旧を期待する一方、5日午前8時30分までにシステムが復旧しなかったときにどのような対応を取るかを各部署で検討中だ。