新作はハリポタ ポケGOの財産と教訓
ポケモンGOのつくり方(4)
「我々が過去7年間学んできたことを、すべてこの作品につぎ込んだ」。6月18日、米ロサンゼルス郊外のハリウッドにあるユニバーサルスタジオでナイアンティック最高経営責任者(CEO)のジョン・ハンケ(51)が記者会見した。新たな拡張現実(AR)ゲーム「ハリー・ポッター:魔法同盟」を発表するためだ。
ARと現実世界の接点に重きを置いたハリポタは、仕組みの多くはポケモンGO(ゴー)と似ている。スマホ内に映し出されるゲーム空間は、その外側にある実際の町と同じものだ。ポケモンGOもハリポタも、戦う相手はAR機能であたかも現実の場所にあらわれたかのようにスマホ画面に表示される。
ハンケは今回のハリポタについて「ゲームデザインはワーナー・ブラザース傘下のWBゲームスが担い、我々はプラットフォームをつくった」と語る。新作は「ポケモンGOの会社」から「ARプラットフォーマー」へと進化する重要な一歩だ。
もともと開発の議論は...

2016年夏の発表後、スマホゲームの世界記録を次々と塗り替え社会現象を巻き起こした「ポケモンGO(ゴー)」。開発したのは米サンフランシスコに本社を置くグーグル発スタートアップのナイアンティックだ。その影には企画立ち上げに奔走した日本人社員たちの姿があった。「グーグルマフィア」と呼ばれる人脈を生かし、他社の最新技術も柔軟に取り込みながら膨張するシリコンバレー企業の成功方程式を追った。
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