横浜市営地下鉄、小田急新百合ケ丘駅へ延伸 30年開通
TOKYO大変身

横浜市営地下鉄ブルーラインが終点のあざみ野駅(横浜市青葉区)から小田急線・新百合ケ丘駅(川崎市麻生区)まで延伸する。開通は2030年を目指す。両市の北部、東京多摩地区から東海道新幹線の利用や横浜中心部へのアクセスが容易になるほか、小田急線と東急田園都市線の乗り継ぎも改善される。

横浜市の林文子市長と川崎市の福田紀彦市長が横浜市内で23日午後に開いた記者会見で明らかにした。
あざみ野―新百合ケ丘間の所要時間は約10分、利用人数は1日あたり約8万人を想定している。駅名は未定。新駅は新百合ケ丘駅を含めて4駅設置する予定。延伸区間の北半分は3つのルートが候補にあがっているが、東側が有力とされる。具体的なルートは19年度中に詰める。
用地取得や工事、車両購入などを含めた概算の総事業費は1700億円前後。延伸に伴う累積収支は開業から25~30年程度で黒字転換するとみる。

延伸区間は約6キロメートルで、周辺には住宅地が広がっている。現在、田園都市線のあざみ野駅と新百合ケ丘駅間を行き来するには鉄道を遠回りして乗り継ぐか、バスなどで移動する必要がある。
小田急線を使う両市の北部や東京多摩地区のニュータウンの住民などにとっては、東海道新幹線の停車駅であるJR新横浜駅への所要時間が短縮されるほか、横浜中心部へ移動しやすくなり、地域の活性化につながりそうだ。
会見で林市長は「市民に喜んでもらえる路線になるように、早期の実現に取り組む」と述べた。福田市長は「本市(川崎市)北部の町づくりがダイナミックに進む」と期待感を示した。
延伸をめぐっては、国の交通政策審議会による「事業化に向けて両市が合意形成を進めるべき」との答申を受けて、両市の間で検討してきた。これまで地質調査や地下鉄ルートの検討などをおこない、18年度までに事業化の是非を判断する方針を示していた。
神奈川県内では相模鉄道が19年度下期にJR線、22年度下期に東急線と相互直通運転を始めるなど鉄道網の整備が進んでいる。交通利便性が一段と向上するとともに、沿線付近では開発の進展などによって経済効果も期待される。
首都圏に相次ぐ鉄道新線、延伸構想
首都圏にはこのほかにも鉄道新線、延伸計画や構想がある。東京都内で具体的な検討が進むのは東京メトロ・有楽町線の延伸や、羽田空港と都心を結ぶ羽田空港アクセス線だ。

有楽町線(地下鉄8号線)の延伸は豊洲―住吉を新たにつなぐ計画だ。このエリアは2000年以降にタワーマンションの開発が相次ぎ、人口が急増。周辺を走る東京メトロ・東西線やJR総武線の混雑率はともに200%近い。延伸により、混雑緩和と南北のアクセス強化が見込まれる。
JR東日本は28年度にも羽田空港と都心を結ぶ羽田空港アクセス線の開業を目指す。長年の課題だった空港アクセスを改善し、東京駅などから羽田への所要時間を短縮する。
ほかには東京急行電鉄・蒲田駅と京浜急行電鉄・京急蒲田駅を結んで羽田に乗り入れる「蒲蒲線」や、都営地下鉄・大江戸線の延伸もある。
18年10月に豊洲へ移転した築地市場の跡地を通る都心・臨海部の地下鉄構想も急浮上している。