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プリファード社長「ロボット活躍の時代が到来」

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人工知能(AI)開発のプリファード・ネットワークスの西川徹社長は16日、「CEATEC(シーテック)ジャパン」で講演し、「家庭内など、あらゆるところでロボットが活躍できる時代がくる」と述べ、関連事業を強化する考えを明らかにした。これまでロボットは倉庫や工場など限られた場所で決められたものを扱ってきた。深層学習の技術を使うことで、複雑な作業が求められる家庭の課題解決にロボットが役立つようになるという。

「現在のロボット(を取り巻く技術環境)は、パーソナルコンピューター登場の前夜に近い」。西川社長は大規模機関などで研究用に使われてきたコンピューターがパソコンとして一般家庭まで普及した歴史と、ロボットの未来を重ねた。

開催中のシーテックで、プリファードは開発中の家庭用の片付けロボットを初めて披露した。ロボットの頭脳にあたるソフトウエアを独自開発した。物体認識やロボットの制御、音声言語理解技術に深層学習を活用し、高精度で作業できるようになったという。床に散乱したものを決められた場所に戻すほか、人が口頭やジェスチャーで頼んでも内容を理解して指示通り動く。

ロボットやAIなどの技術を持つ約30人のチームが、オフィス内にテーブルやソファ、雑貨類が置かれた一般家庭のような状況を作って開発しているという。照明やものの配置など条件を変え、学ばせてきた。対象物に合わせてつかみ方やつかむ場所を変えるほか、スリッパの場合向きをそろえて置いたり、ウエットティッシュを上下正しく置けたりするようになったという。プリファードのソフトウエアを積んだロボットが室内の状況を認識することで、部屋の中の状況がデータ化され、どこに何があるか「検索」できるようになる。

プリファードがロボットに興味を持ったのは、提携先のファナックの工場見学がきっかけという。西川社長は今回の展示を通じて、「ロボットが一般社会で役立つものになるという第一歩を示す」と話す。家庭内に活躍の場が広がることでロボット市場が大幅に拡大するとの見方を示すとともに、開発者向けにアプリケーションを提供するなどして、ロボットの一般化を急ぐ考えを明らかにした。

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