パラスポーツ「魅力向上が課題」 選手の6割超指摘
パラリンピックの選手77人を対象に共同通信がアンケートをした結果、2020年大会の東京開催が決まって以降、パラスポーツの環境が改善したとする選手が9割近くに上った一方、6割超が「パラスポーツの魅力向上」を課題に挙げた。メディアへの露出やスポンサー企業は増えていても、競技自体の魅力はまだ十分、人々に浸透していないと感じている実態が浮かんだ。
アンケートは今月、聞き取りを中心に実施。アーチェリー、陸上、ボッチャ、5人制サッカーなど計10競技の選手が回答した。
パラ開催への課題を複数回答で問うと「魅力向上」が53人で最多。解決策については体験イベントを増やし、学校の授業に取り入れるといった意見が目立った。「スポーツくじの導入など観客に楽しんでもらえる工夫が必要」との声も。他に「待遇の改善」34人、「バリアフリー」32人、「暑さ対策」23人が続いた。
東京パラに期待すること(複数回答)は「国民の関心が高まり、パラスポーツが身近になる」61人、「練習環境の整備、待遇の改善など」38人、「社会全体のバリアフリーが進む」36人。車いすテニスの上地結衣選手(24)は「施設のバリアフリーより、意識の変化に期待したい」と答えた。〔共同〕