「オタ芸」への不服認めず ライブ観客男性、敗訴確定
ファンが独特の掛け声でライブを盛り上げる「オタ芸」のため演奏が聞こえなかったとして、兵庫県尼崎市の男性が、主催者側に約100万円の損害賠償とライブやり直しを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(小貫芳信裁判長)は、請求を認めなかった二審判決を支持し、男性の上告を退ける決定をした。18日付。男性の敗訴が確定した。
訴えられていたのはライブを主催したラジオ関西やアイドルグループ「コウベリーズ」のメンバーら。確定判決によると、男性が2014年1月、神戸市でライブを鑑賞した際、一部のファンが曲に合わせて「せーの、はーい、はーい、はい、はい、はい」などと掛け声を出した。
男性は演奏が聞こえず、主催者側がファンを退場させるなどの対応をしなかったと主張。一審神戸地裁はオタ芸について「悪意を持ってコンサートを妨害する行為とは違う」と請求を棄却。二審大阪高裁も支持した。〔共同〕