東証大引け、12日続伸 27年ぶり長期上昇、15年ぶり高値
1日の東京株式市場で日経平均株価は12日続伸した。前週末比6円72銭(0.03%)高の2万0569円87銭で終え、2000年4月12日以来、約15年2カ月ぶりの高値をつけた。12日続伸は1988年2月の13日続伸以来、ほぼ27年ぶりの長期上昇となる。12日間の上昇率は5%強。市場では企業が資本効率向上に向けた取り組みを加速するとの期待が強い。日銀が上場投資信託(ETF)を購入するとの思惑もくすぶり、大引けにかけて買いの勢いがじわりと増した。
ファナックが自己株式を大量に消却すると前週末に発表した。みずほFGが持ち合い株の見直しに動くとも伝わり、日本企業が資本効率の向上に向けた動きを強めているとの見方につながった。相場が最近の上昇で水準を切り上げたため、前週末の米株安もあって利益確定売りに押される場面もあったが、大引けでは上昇を保った。
朝方発表の1~3月期の法人企業統計で設備投資が伸び、景気が勢いを取り戻しつつあると見方が浮上。8日発表の1~3月期の国内総生産(GDP)改定値が速報段階から上振れるとの連想につながり、運用リスクをとる動きを促した面もあった。
東証株価指数(TOPIX)も12日続伸。前週末比4.91ポイント(0.29%)高の1678.56で終え、07年8月9日以来、約7年10カ月ぶりの高値をつけた。JPX日経インデックス400は4日続伸し、36.44ポイント(0.24%)高の1万5157.56で終えた。
東証1部の時価総額(政府保有株を除く)は601兆5859億円と、節目の600兆円を初めて突破。売買代金は概算で2兆5340億円。売買高は24億9072万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1114と、全体の6割近くを占めた。値下がりは644、変わらずは127銘柄だった。
東電が商いを伴い上昇し、三菱UFJとみずほFG、三井住友FGの三大銀グループがそろって上げた。ファナックと東芝にも買いが優勢となった。一方、主力のトヨタやソフトバンクが下落。ソニーやヤフーも下げた。
東証2部株価指数は続伸した。ラオックスと象印が上げ、Jトラストと朝日インテクが下げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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