香港区議選、親中国派が多数維持 改選議席の5割獲得
【香港=粟井康夫】香港の地方議会にあたる区議会議員選挙が22日投開票され、親中国派の政党が改選議席の約5割を獲得し、多数を維持した。民主派の政党は4年前の前回に比べて議席をやや増やす一方、2014年秋に民主派デモ隊が香港中心部を占拠した「雨傘運動」に参加した若者ら独自候補も8人当選した。投票率は47.01%で過去最高だった。

4年ごとの区議選の当選者は翌年の立法会(議会)選挙で、職能別選挙枠でありながら一般の有権者が直接投票で選ぶ「スーパーシート」(定数5)に出馬できる。再選を狙った現職4人のうち、12年の行政長官選挙に出馬した経験もある何俊仁・民主党元主席ら民主派2人が落選し、立候補の資格を失った。民主派陣営は16年秋の立法会選挙に向けて選挙戦略の練り直しを迫られる。