中国・上海株でサーキットブレーカー適用 急落で再び
【上海=土居倫之】7日の中国・上海株式相場は前日比7%安と急落した。相場の急変時に取引を停止する「サーキットブレーカー」制度が4日に続いて再び適用された。取引開始から約30分で売買を全面停止し、同日の取引を終える展開となった。
上海総合指数は前日比1.55%安で取引が始まった。その後急速に下げ幅を広げた。中国の通貨、人民元が下げ止まらず、資本流出懸念から株式投資家がリスク回避姿勢を強めたことが要因だ。
中国人民銀行(中央銀行)が7日発表した人民元の売買の基準となる対ドルレート「基準値」は1ドル=6.5646元だった。対ドルで2011年3月以来約4年10カ月ぶりの安値水準となった。米中の金利差縮小観測から人民元の先安観が強まっていることを反映した。
中国は4日に「サーキットブレーカー」制度を導入したばかり。上海総合指数と並ぶ代表的な株価指数「CSI300」が前日比5%超変動した場合、すべての株式と先物の売買を15分停止する。また同7%超変動した場合は終日売買を停止する。取引4日間のうち2日間でサーキットブレーカー制度が適用されたことで、今後見直しの議論が高まりそうだ。
一方、証券監督当局は7日、上場企業の大株主による保有株売却に一定の制限を設ける新しい規制を発表した。3カ月で売却できる株式を発行済み株式数の1%以内に制限する。