民主と維新、軽減税率に反対方針 給付付き控除法案を提出へ
民主党と維新の党は24日、消費増税時の軽減税率導入について、低所得者対策としては不十分だとして反対する方針で一致した。来年の通常国会で軽減税率の対案として、所得減税と現金給付を組み合わせる「給付付き税額控除」を導入する法案を提出する方向だ。2017年4月の消費増税を凍結すべきかどうかは議論を続ける。
民主党の古川元久、維新の柿沢未途両税制調査会長が24日、国会内で会談し確認した。年明けに合同税調を開き、制度設計などを詰める。古川氏は会談後、記者団に「対案の形で示す努力をしたい」と強調。柿沢氏は「国会論戦のスタート時に代替案を示さないといけない」と話した。
民主党の岡田克也代表は24日の記者会見で「軽減税率は財源の裏付けがなく無責任だ」と導入に改めて反対した。2016年度予算案については「国債発行額はもっと減らせる」と述べ、政府の財政再建の姿勢に疑問を呈した。
民主、維新両党は低所得者の医療費などの自己負担の総額に上限を設ける「総合合算制度」導入を政府が見送ったことも批判している。来年の通常国会では「予算審議の中心的テーマは税制になる」(柿沢氏)として攻勢を強める考えだ。