首相「年功序列の賃金体系見直しを」 再開した政労使会議で
政府は29日夕、政府と経営者、労働界の代表で構成する政労使会議の会合を首相官邸で開いた。安倍晋三首相は会合で「賃上げの動きは力強く広がっている。動き始めた経済の好循環を拡大するためには、労働生産性の向上を図り、企業収益を拡大させ、賃金上昇や雇用拡大につなげていくことが重要だ」と指摘した。
政労使会議は昨秋から年末にかけての開催以来、約9カ月ぶりの再開となった。首相は「働き方の見直しは昨年も俎上(そじょう)に上ったが、十分な議論は尽くされていない」とし、女性や高齢者の労働参加を促す政策への見直しを求めた。
首相は働き方の改革について「第1に年功序列の賃金体系を見直し、労働生産性に見合った賃金体系に移行することが大切」と強調。女性や高齢者の労働参加を促すよう「ワークライフバランス」の見直しや、職業訓練を通じた労働移動の円滑化についても検討するよう指示した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕