車の鍵なくしアプリでデジタル化 ボルボが17年から
業界初
【ストックホルム=加藤貴行】スウェーデン高級車メーカーのボルボ・カーは19日、2017年から車の鍵をなくすと発表した。同社によると、車の鍵をなくすのは業界初。顧客にはスマートフォン(スマホ)の専用アプリを提供し、デジタルキーとして使ってもらう。デジタル技術を応用し、カーシェアリングなど車関連サービスとも連携させる計画だ。
近距離の無線通信技術「ブルートゥース」を使い、車の近くに来ればスマホの画面で施錠・解錠ができ、エンジンもかけられる。家族や友人らに車を貸す場合、その人に自分の車を利用するためのアプリをダウンロードしてもらえば鍵を直接渡す必要がなくなる。
デジタルキーの利便性を生かし、他のサービスにも拡張する。本社のあるスウェーデン西部イエーテボリでは今春から、カーシェア会社と共同で実証を開始。限定した利用者の間で、スマホで空車状況を確認して車を利用してもらう。17年には正式なサービスとして始める。
またレンタカー会社とも組み、アプリでボルボの車を予約・決済できるようにする予定。店頭での鍵の受け渡しが不要になるため、レンタカーサービスのあり方も変わりそうだ。